ハートブレイク食堂

癒しを求めて外食ばっかりしています

Vol.9 『阿波乃里(自由が丘)』おしゃれシティの大衆酒場

 おしゃれ女子が集まるスイーツの街、そしてミシュラン2015を受賞したお店が11店も集まったグルメの街でもある自由が丘にやってきました!そして目指すのは駅から徒歩2分ほどのところにある大衆酒場『阿波乃里』です!なんと!このお店!おしゃれじゃなければミシュランも受賞してません!よかった!おしゃれ恐怖症の僕でも安心!


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 阿波乃里

 現在のオーナーは3代目。このオーナーの経歴を簡単に書くと、16歳で『阿波乃里』に入店 → 10年間修行したのち独立 → 三軒茶屋にお店を出す → お店は繁盛して順調、という感じだったのですが、不景気の煽りをうけて『阿波乃里』が閉店の危機に陥ると、自分のお店を売り払ってそのお金で『阿波乃里』を買い取って自らオーナーになったそうです。お世話になったお店のピンチを救うために自分のお店を売却しちゃう、このオーナーの愛がすばらしい。もう僕がミシュランあげます。


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 酎ハイ

 カウンター席に座って酎ハイでひと息。この飾り気のなさ。落ち着く~。おしゃれじゃないの落ち着くわ~。と思ってたら、隣におしゃれな人が来ちゃいました。それも変に気取った感じがじゃなく、パッと見は普通の格好なんだけど、髪が長めでメガネをさりげなく頭に掛けてて、それがまったく嫌味がなくおしゃれが身体に染み付いてる感じの。埼玉の片田舎出身の僕には絶対に出せないネイティブおしゃれ感。きっと職業はフリーデザイナーかカフェオーナーあたりなんだろう。

 ネイティブおしゃれは常連らしく、店員さんの方から「ホッピーでいいですか?」と聞かれていた。文庫本を片手に颯爽とほうれん草のおひたしに醤油をかけひと口。そしてホッピーをゴクリ。そんな所作までおしゃれに見えてしまう。

 そういえば店内を見回すとチラホラとネイおしゃな人たちが。うしろで飲んでるご夫人も「おばちゃん」ではなく「おばさま」という雰囲気だし。ここは僕も本でも読んでネイおしゃ感でも出そうかと思ったけど、リュックにはTSUTAYAで借りたマンガしか入ってないのでやめておいた。そもそもネイおしゃはリュックを背負ってない。


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 ポテトサラダ

 よくある白いポテトサラダとは違って、黄色味がかった色合いのポテトサラダ。マスタードの酸味がピリリと効いている。何とうことだ。お前までおしゃれなのか。


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 ハムカツ

 やや厚めのハムカツ。衣はサクッとしていてハムはふんわりとしている。言うなればクリームブリュレのような。お、おいしい…!これが自由が丘のハムカツなのか…!


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 串焼き

 レバ、カシラ、ねぎま、ナンコツを注文。味付けはおまかせで頼んだところ「すべて塩で焼かせていただきました。」とのこと。こんな粋なの初めてだ…!オーガニックな素材の味をお楽しみくださいということか!どこまでおしゃれなんだ…!

 はっ!ということは、この今飲んでる酎ハイ…!さっきは「この飾り気のなさ」とか言っちゃったけど、もしかしてこれもネイティブおしゃれなのでは…!シンプル・イズ・ベストということか!グビグビッ!おしゃれ!グビグビグビッ!ぷは~!ああ!僕もおしゃれになりた~い!!

 と、ここでお開き。(ひとりだけど)

 『阿波乃里』は大衆酒場然としていながらも自然の風景としてどことなくおしゃれな人たちが溶け込んでいて、料理も全部おいしくて、これぞ自由が丘の大衆酒場という感じがしました。ちょっと僕のおしゃれ被害妄想によるところもあるのかもしれないけど。あと、店名に「サト」が入ってるのでなんとなく親しみが沸きます。今度は文庫本を持って来よう。(この発想がダサい)


『阿波乃里』
東京都目黒区自由が丘1-12-9 センタービル1F・2F